日本環境毒性学会 環境毒性リレーセミナー第6回
この度、環境毒性リレーセミナー第6回(オンライン:Zoom)を開催することになりました。今回は藻類保存株の活用と海底鉱物資源開発における生態影響評価の研究を話題とさせて頂きます。活発な情報交換の場となれば幸いです。
参加費は無料です。原則、学会員を対象としておりますが、会員以外の方でご興味がある方のご参加も歓迎します。詳細等は下記をご覧ください。皆様のご参加をお待ちしております。
◆環境毒性リレーセミナー第6回
藻類保存株の活用と海底鉱物資源開発における生態影響評価研究
講師: 河地正伸(国立環境研究所・生物多様性領域)
日時: 2024年11月26日(火)13:30~14:30
要旨、セミナーの目的: 国立環境研究所の微生物系統保存施設(MCC-NIES)は、長年にわたり藻類の保存株を収集・保存・提供し、環境研究や基礎から応用のさまざまな研究に利用されています。2014年度に始まった内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP第1期)では、海洋環境の環境影響評価および生態系保全に関連する技術開発が推進され、国立環境研究所は藻類保存株を活用して、表層生態系への影響調査や水質監視技術の開発に貢献してきました。これまでに海底鉱物からの溶出試験や溶出した重金属が植物プランクトンに与える影響の調査(Fuchida et al. 2017)、重金属感受性の網羅的調査(Ota et al. 2020)、フローサイトメトリーを用いた植物プランクトンの影響評価手法の開発(Ota et al. 2022)、海産試験株の整備および遅延蛍光を利用した洋上バイオアッセイの開発(Yamagishi et al. 2016, 2018)とISO 23734(2021)登録、さらに藻類乾燥物を用いたアッセイ系の開発(特許第7290367号)などの成果を挙げてきました。2023年度に始まったSIP第3期では、南鳥島海域のレアアース泥回収試験現場での水質健全性評価システムの開発にも取り組んでいます。レアアース泥の生態影響に関する基礎的な知見の収集に加えて、現場環境の連続的な観測と異変検出のシステム開発、さらに洋上バイオアッセイの改良も目指したいと考えています。本講演では、こうした一連の取り組みや成果についてご紹介します。
参考
国立環境研究所研究プロジェクト報告 SR-145-2024(海底鉱物資源開発における実用的環境影響評価技術に関する研究)
https://www.nies.go.jp/kanko/tokubetu/pdf/sr-145.pdf
環境儀 No.72(うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視)
https://www.nies.go.jp/kanko/kankyogi/72/72.pdf
◆開催方法
オンライン開催(Zoomを使用)
無料です。環境毒性学会員以外の方も参加可能です。「面白そうだな!」や「応援したい!」と思われた方は,本会への入会や年会への参加を是非ご検討ください。
◆タイムスケジュール(若干の変更がある場合があります)
13:30~13:45 趣旨説明 勝又政和(浜松ホトニクス株式会社)
13:45~14:15 藻類保存株の活用と海底鉱物資源開発における生態影響評価研究
講師: 河地正伸(国立環境研究所・生物多様性領域)
14:15~14:30 質疑応答 当日はチャット機能等を利用し、質疑応答を受け付けます。
◆参加登録方法
以下のURLからお申し込みください。
『https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZctcOmhrzkvHNZyfe_3vn-t_YAyzBbxA6Mq』
*参加申込は当日まで受け付けていますが,人数把握のために早めに参加登録ください。もし申込みが100名を超える場合は,締め切らせていただくこともあります。
◆環境毒性リレーセミナーに参加する際のお願い
・Zoomのインストールや通信環境については,参加者ご自身で準備ください。
・セミナーは,日本環境毒性学会の有志が事務局として(手弁当で)運営することで開催しております。諸々お手柔らかにお願いします。
・ページ内の日時はすべて日本時間です。
◆問合せ先
日本環境毒性学会 事務局
meeting (at) jset.jp